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Worlds2019 ベスト4が出揃う
League of Legendsの世界王者を決める大会『Worlds2019』も遂にベスト4が出そろった。
各国の強豪チームが次々と脱落していく中、生き残ったチームは、まさに残るべくして残ったチームである。
invictus Gaming:Worlds2018 優勝、グループD 2位突破
FunPlus Phoenix:LPL2019 Summer 1位、グループB 1位突破
SK Telecom T1:LCK2019 Summer 1位、Worlds最多優勝、グループC 1位突破
G2 Esports:LEC2019 Summer 1位、MSI2019 優勝 、グループA 2位突破
まだまだあるぞこの4チームの因縁
多分もうどこかで既出だと思うんですが、今年のテーマソング(Phoenix)でフィーチャーされたRookie選手、Caps選手、Faker選手は全員準決勝に残っています。そして唯一フィーチャー選手がいない残り1チームの名前はFunPlus "Phoenix"。
文字通り、「今年のWCSのために作られた一曲」になりましたねー! pic.twitter.com/ZgzLrRSe7P— あきのあまき (@AkinoAmaki_LoL) 2019年10月28日
今年のWorlds2019の主題歌である『Phoenix』では3人のミッドレーナーがフォーカスされた。
もはや説明不要、LOLの歴史上最も偉大な男『Faker』
圧倒的な個人技、Worlds2018優勝の立役者『Rookie』
偉大なミッドレーナーを多数排出してきたEUの中でもNo.1といって過言ではない次世代の選手『Caps』
この3選手を擁するチーム全てがベスト4に残り、主題歌の名前である『PHOENIX』という単語が含まれているチーム『FunPlus Phoenix』もベスト4の舞台へ進出。
ここまでのWorlds2019を見てきた人達には説明不要だろが、FPXのミッドレーナー『Doinb』も先に挙げた偉大なミッドレーナーに遜色のない選手だ。
現時点でのトップ4と言っても過言ではないミッドレーナー達がベスト4に残った。つまりこれ以降の戦いは最強のミッドレーナーを決める戦いでもある。なんて熱い展開なんだ。
そして準決勝のマッチアップもこれまた因縁だらけで面白いのである。
SK Telecom T1 vs G2 Esports
注目マッチアップ
Faker vs Caps
Clid vs Jankos
MSI2019 準決勝のカードの再現
MSI2019でも準決勝で戦ったこの両チーム。
この戦いでは、お互い一歩も引かない展開となり、決着は最終戦へともつれ込んだ。
そしてこの試合でなんとボットレーナーのPerkzが当時では考えられなかったシンドラをピックした。
序盤にオールインしたこの構成でG2は見事SKTに勝利し、自分達のスタイルが間違いでないことを世界に証明した。
SKTはこの苦い敗北を払しょくするべく、Worldsの舞台でリベンジを果たしたいところだろう。
Splyceを危なげなく倒しベスト4へ進んだSKT
SKTはDFMともPlay-INステージで戦ったEU3位のチームSPLYCEとベスト4の座を賭けて戦った。
SPLYCEは、決勝トーナメントまで進んだチームの中で一番実力が弱いチームとうこともあり、SKTは手の内をどれだけ隠しながらベスト4へ突破できるかがポイントとなった。
SKTはボット+トップorミッドにマークスマンを2体置く、『ダブルマークスマン構成』を積極的に選択し、1戦だけ落としてしまったものの、危なげなく準々決勝を突破した。
このダブルマークスマン構成をG2相手にも使っていくのか、それともこれはブラフでダブルマークスマンを警戒させておいてまた別の戦略を取っていくのか。
準決勝から真のSKTの実力を見ることができそうだ。
強敵DWGを破りベスト4へ進んだG2 Esports
SKTがEU3位のチームを破ったのに相対するかのように、G2 EsportsはLCK3位のチームを破ってベスト4へと進んできた。
LCK3位といってもDWGは非常に強力なチームだ。グループDでは、昨年のWorlds覇者の『invictus Gaming』を倒しグループD首位で決勝トーナメントへ進出した。
中でもトップレーナーのNuguriとミッドレーナーのShowmakerはメカニクスが非常に高い選手で、G2戦でも何度もスーパープレイを発揮した。
しかしそのDWG相手に、メカニクスという面でも一歩も引かないのがG2 Esportsである。
Wunder、Caps、Perkzと各レーンのエース級の選手達は、DWGの強力な選手達にも劣らないメカニクスを発揮してレーン戦や集団戦で互角に戦い抜いた。
そしてG2はDWGよりも戦術とピックプールの面で上回っていた。
ボットレーンにミッドレーナーとしても超一流のPerkzがいることにより、フレックスピックの幅が圧倒的に広いG2 EspoersはDWGの一辺倒な構成よりも遥かに多くの選択肢を持っていたのだ。
この選択肢の広さと、序盤から研究してきた鋭い仕掛けを次々と決めるG2 Esportsが、BO5という戦いでは一歩DWGの先を行っていた。
しかしG2 EsportsはこのDWG戦でかなり手の内を明かしてしまったのも事実で、準決勝までの一週間でSKTが立て来る戦略に対してどれだけ更なる深い戦略を用意できているかがポイントになってくるだろう。
FunPlus Phoenix vs invictus Gaming
注目マッチアップ
Doinb vs Rookie
LWX vs JuckyLove
ベスト4にてLPL代表チームが激突
LPL Summer 1位 vs LPL Summer 6位の戦いがWorlds2019ベスト4の舞台で実現した。
意外かもしれないがiGはLPL Summerにおいてリーグでは9勝6敗の5位で、決勝トーナメントでは初戦でLNG相手に0-3で負けており6位なのだ。
しかしRegional FinalというWorlds最後の枠を争うトーナメントから立て直しなんとかWorlds出場を決めた。
そしてWorlds2019においては本来の姿を取り戻し、RookieやThe Shyのメカニクスの高さでレーン戦から有利を築いていくWorlds2018でもよく見たスタイルでベスト4まで勝ち進んだ。
対するFPXはiG、RNG、TOPなど並み居る強豪を押しのけLPL Summerで優勝。LPL、Worlds共に安定した強さを発揮してこのベスト4の舞台まで進んできた。
しかしLPL Summer の決勝トーナメントではiGが早々に敗退したこともあり、この両チームは戦っていない。
2019年のLPL覇者『FunPlus Phoenix』vs 本来の姿を取り戻した『invictus Gaming』の戦いを見逃す手はないだろう。
Fnaticを完全に上回ってベスト4に進んだFunPlus Phoneix
グループBを首位で突破したFPXは、LPL2位のRNGを破り死の組グループCを2位で突破してきたきたFnaticと準々決勝で戦った。
FPXはこれまで全試合BANされてきたNemesisの得意チャンピオンであるTFをオープンしていった。
これはDoinbならばNemesisのTFを上回るという圧倒的信頼から行った戦略だろう。(Doinbは頻繁にTFの盟主Dopaと対戦している経験もあった)
それに対してFnaticもDoinbの得意チャンピオンのライズをオープンしていき、ライズ vs TFという互いに得意チャンピオンをぶつけ合うマッチアップに。
しかしこの戦いを制したのはDoinbだった。
Doinbはライズを使って大量のダメージを叩き出すだけでなく、左右のレーンに何度もロームしたり、集団戦をつくりあげるライズのワープポータルを決めたり、試合全体に非常に高い影響を与えた。
NemesisのTFも随所に素晴らしいプレイはあったが、Doinbと比較すると霞んでしまうものであった。
FnaticはSKTをも倒したミッドベイガーによって、一戦のみ勝利を捥ぎ取るが、次戦でFPXはベイガーをBANして再びライズキャリーによって勝利してベスト4進出を決めた。
Fnatic相手にこれだけ暴れまわったので、Wolrds2019において、Doinbのライズはもう見ることはできないかもしれない。
Griffinをメカニクスで上回りベスト4へ進んだinvictus Gaming
Griffin vs invictusGamingという、メカニクスの達人達が集まった試合が準々決勝で実現した。
ジャングルを含め、高い個人技で互角に渡り合っていた両チームだったが、1レーンだけiGが完全に上回っていたレーンが存在した。
それは現在最強トップレーナーといっても過言ではない『The Shy』が君臨するトップレーンだ。
Griffin唯一の不安要因であったトップレーンをThe Shyが見逃すはずもなく、4試合全てにおいてレーン戦に勝利。
特に最終戦において、レーン最弱ねこばばケイルでレーン番長ジェイスに大きく有利を築いたことは、衝撃的であっただろう。
Worlds2019でThe Shyの仕上がりはもはや完璧に近い状態であり、FPX相手にも非常に大きな脅威となるだろう。
FPXのトップレーナーGimGoonも安定して強いトップレーナーだが、The Shyにはさすがに劣ってしまうだろう。
GimGoonがThe Shy相手に耐えて、FPX得意のチーム全体が連動する戦術でiGに有利を築いていけるかがポイントになるだろう。