
この記事の目次
FunPlus Phoenix
LPL Summerシーズン優勝
春夏のリーグ戦で共に1位に輝き、夏ではプレイオフ決勝でRNGに3-1で勝利し見事LPL1位の成績でWorldsに進出した『FunPlus Phoenix』(以下FPX)。
その原動力は2019年よりFPXに加入した韓国人ミッドレーナーのDoinbによるもので間違いないだろう。
Doinbはメカニクスも勿論トップレベルで、素晴らしいプレイを見せる。
しかしそれ以上に凄いのが、マクロの能力と言われており、トップやボットに対するロームによる影響力、相手チームのリソース管理、試合を勝利に導くための戦略など、大局的な視点が非常に優れている。
Doinbが加入したFPXは今までと全く違うチームに生まれ変わり、iGやRNG、TOPなど強豪チームがひしめき合うLPLで春夏通じて27勝-3敗という恐ろしいスコアを叩き出している。
LPLはどちらかというとWinレーンWinゲームを得意とする地域だが、FPXはチーム力による試合全体を通じた戦略で勝利する、まるでLCKのようなチームだ。
このDoinbが率いるマクロ力が、Worlds2019でも発揮することができれば、優勝する可能性は非常に高い。
マクロお化け Doinb vs ミクロお化け Dopa
GAM Esports
世界を騒がせるベトナム地域代表
Worlds2017で驚きの戦術を見せたGIGABYTE Marines が名前を変えたチームそれが『GAM Esports』だ。
ルルのイグナイト&ヒールからのスワップ作戦という奇襲でFnaticを破った試合は記憶に残っている人も多いのではないだろうか。
そんなGAM Esportsは2019年からチームの中心選手だったジャングラーの『Levi』がチームに帰還し、Worlds2018で存在感を示したPvbのトップレーナーである『Zeros』を新たに獲得して、超アグレッシブなチームを完成させた。
チームの特徴として戦闘を非常に多く仕掛け、個々のメカニクスの高さでごり押しするという、ベトナムらしい戦いぶりで見事VCS Summerシーズンを優勝しWorlds2019へと駒を進めた。
Levi Montage
Zeros Montage
J Team
LMS地域リーグ戦全勝
台湾・香港・マカオのLMSリーグにおいてSummer Seasonでリーグ戦全勝を達成し、プレイオフでもahqを3-1で破ってWolrdsへ進出したチーム、それが『J Team』である。
注目選手はミッドのFoFo。ルブランやアカリ、ゾーイなどのキャリーチャンピオンを得意とし、高いメカニクスでソロキルを量産する。
チームの最古参でもあり、リーダーとしてどれだけチームをキャリーできるかがポイントだ。
Splyce
Play Inをなんとか勝ちあがる
EU Regional FinalでOrigen と FC Schalke 04 を倒し、Worlds2019 Play-Inの出場権を得た『Splyce』。
Play-Inでは我らが日本代表DFMに敗れるなど、不安は残したもののなんとかグループを1位通過。
その後、ロシアの強豪Unicorns Of Love とのBO5で2勝2敗まで追い込まれるものの、なんとか意地でWorlds本戦へと駒を進めた。
エースはミッドのHumanoidであり、キャリー系のチャンピオンから補助的なチャンピオンまで高いレベルでこなす。
またEU地域はボットがメイジをピックしたり、戦闘を過剰に仕掛けたり、特殊なメタになりがちである。
しかしSplyceはメタに忠実な堅実なピックと堅実な試合展開を好む。
Humanoid UOL戦の活躍
勝敗予想とグループ突破予想




グループリーグ結果
FPXが余裕で突破すると思っていたが、予想以上に混戦となったグループB。
最初にグループ突破を決めたのは、後半戦3連勝を収めたSplyceだった。
地元のヨーロッパ開催という追い風も吹いているSplyceは大会を通じて成長している印象を受ける。
3勝2敗でFPXとJ teamが並び、最後の試合で勝った方が突破という大事な試合では、FPXがプレイオフまで隠そうとしたであろうチーム全体が連動した緻密な作戦を発揮し危なげなく勝利。
トップのダイブプレッシャーで相手のジャングラーのルートを限定させ、ボットを狙い撃つ作戦はプレイオフまでに研究が進むだろう。
Bグループの覇者を決める戦いではFPXとSPYがマクロ、ミクロ共にお互いハイレベルな戦いとなったが、最後は地力の差を見せたFPXが勝利し苦労したが当初の予定通り1位となった。
GAM Esportsはアグレッシブなプレイスタイルは変わらず、序盤の鋭い仕掛けは見事だったが、他チームと比べると試合全体の戦略に差を感じた。