
G2 esports
グランドスラムがかかったWorlds2019

CapsとMickyxを2019年に獲得しLEC最強チームに
-----Caps Mikyx 加入------
グループA突破筆頭候補だが不安要素も

■Jankos Montage
■Caps Montage
■Perkz Montage
Griffin
リーグ戦では春夏共に1位
昨年より新たな強豪チームとして存在感を放つ『Griffin』がついにWorldsの切符を手にした。
昨年はLCK プレイオフ決勝と、Regional Final決勝という2つのWorldsを賭けた試合に敗北してしまい、後一歩のところでWorldsのチケットを手にすることができなかった。
しかし、2019年では春夏共にリーグ1位を獲得するという安定的した実力で、文句なしのWorlds出場を決めた。
プレイオフでは春夏共にSKTに敗北したり、昨年も決勝戦で勝ちきれなかったりと、BO5に弱いという欠点を克服できるかがWorldsでの鍵である。
個の達人が集結したチーム
Griffinというチームは、『最強の個が集まったチームが最強のチーム』を体現したチームだ。
本格的にスタメンのメンバーが韓国のソロQを回しだすと、全員がトップ10に入るなど、個という面でみるとLCK最強は間違いなくGriffinだろう。
特にJGの『Tarzan』は2位以下に圧倒的な差をつけて、韓国ソロQの頂点に輝いている。
MidのChovyや、AdcのViperなどもとてつもない個人技を持っており、Griffinの集団戦は信じられないスーパープレイが様々なところで発生する。
最近のLOLは全世界的にミクロの重要さが高まっており、戦闘が起きやすくなってきている。
その点において、LPLやLCSなどミクロが際立っている地域に、真っ向から勝負できるLCKのチームはGriffinになってくるだろう。
BO1は得意分野だが…
【LoL】GriffinのcvMaxがコーチを辞任した https://t.co/AqvSmC69oz pic.twitter.com/ZyfxJi0WzY
— LOL忍者 (@LOLNinjaBlog) 2019年9月27日
Griffinは強豪チームがひしめき合うLCKで、春夏共にリーグ戦で1位となるなど短期戦にはめっぽう強い。
その点で死の組であるグループAを突破する可能性はかなり高いと思われる。
しかしGriffinには2つの不安要素がある。
1つ目が世界戦の経験が非常に少ないことである。特にWorldsという大舞台はメンバー全員が初めての体験だ。
世界戦で委縮してしまい、いつもの動きができないプレイヤーは今まで何人もいた。
2つ目が、Worlds直前にヘッドコーチが退任してしまったことである。
オーナーと衝突し、Griffinを2部リーグからここまで押し上げてきたヘッドコーチが退任してしまったのだ。
各チームの分析、メタに沿った戦略、BAN/PICK、メンタル面などコーチによる要因は非常に大きいので、この電撃退任はGriffinに大きく影響を及ぼすだろう。
■Tarzan montage
■Griffin Montage
Cloud9
ラストホープCloud9
アメリカのLCS地域を2位で突破してきた『Cloud9』はこれで6連続のWorlds出場になる。
これまでCloud9は必ずしもNAの中で一番期待されているチームというわけではなかった。
しかし、それでも毎回NA地域で最後までWorldsの舞台に残り続ける姿から、Cloud9は『ラストホープ』の異名で呼ばれるようになった。
過去6年間で5回もグループリーグを突破しているのは、世界的に見ても凄まじい戦績だ。
「でもさすがに今年ばかりはグループが悪すぎるのでは…」
確かにそう思うかもしれない。G2 esportsとGriffinは余りにも強すぎる敵だ。
しかし少し待ってほしい。Cloud9は昨年のWorldsでも似たような境遇で、グループリーグを這いあがってきたのだ。
Worlds2017の優勝メンバー全員が残っていた韓国の強豪『Gen.G』と、MSI2018を制し、グランドスラムの可能性もあった中国の王者『RNG』がいたグループB。
当時は2強2弱とも評されていたこのグループBをCloud9は見事突破したのだ。
そして今年のグループAにも、韓国の強豪『Griffin』とグランドスラムを狙う『G2 esports』がいる。
昨年と状況がとても似ているとは思わないだろうか。
「正直、今年はさすがにグループリーグ突破できないだろう」そう筆者も思ってはいるが、この予想は何度もはずれてきた。
今年もその再現が行われても全く不思議ではない。
■Sneaky Montage
■Licorice Montage
Hong Kong Attitude
ISGを3-1で破りWorlds本戦へ
LMSで今年MSI2019にも出場したGRXをRegional Finalで3-0で破ってWorlds Play-INから参戦したHong Kong Attitude(以下HKA)。
3勝1敗でPlayINグループCを1位突破したHKAは、日本代表DFMを倒したISGと激突した。
ISGはミッドジャングルが非常に強力なチームだが、HKAの韓国人ジャングラーのCrashと台湾人ミッドレーナーのM1ssionのミッドジャングルラインはそれを上回っていた。
とは言いつつも、それでもやはりグループAの他3チームと比較すると、総合的なチーム力で見劣りしてしまう。
どれだけミッドジャングルラインで試合を荒らしていけるかがポイントになってくるだろう。
勝敗予想とグループ突破予想

実力も戦略も高水準で、世界戦の経験も十分に積んだG2 esportsに死角なし。唯一Griffinにのみ、一度土をつけられると予想。

経験不足で浮足立ったGriffinを1戦目で倒し、修正してきたところにコーチのReaperedの奇策でGriffin相手に2連勝するという道筋を描いてみたが、自信はない。

世界戦の経験も少なく、直前にヘッドコーチの退任という事件もあり、安定した強さを発揮するのは難しいかもしれない。ただし、もしもメンバー全員が本来の実力を100%発揮することができればグループリーグ全勝の可能性もあるが、確率は低いと予想。

BO1ということで、どれだけ相手の予想を上回る戦略を用意できるかがポイントである。
しかし、普通にCloud9相手に2勝しそうな気がしなくもない。
グループリーグ結果
前半戦はG2 esportsが圧倒的個人技と戦略の幅で3戦全勝。Griffinは試合外で色々騒動もあり本調子ではなかったが2勝1敗で折り返した。
例年後半戦に強いCloud9はコーチのReaperedがまた何か戦略を用意しているだろうと期待されていたが、GriffinとG2 esportsの各選手の個人技の強さには通用せず良い所が全くない試合展開でWorldsを去った。後にReaperedは「Play-Inステージから参加してメタに適応したかった」と語った。
グループAの見どころはもはやG2 esportsとGriffinのどちらが1位で突破するかということに限られた。
Griffinが1位で突破するには初戦ではかなり一方的に負けたG2 esportsに2連勝を決めるしかなかった。
しかしGriffinはなんとそれを成し遂げた。しかもかなり完璧に近い内容で。
Wordlsの空気に慣れてきたのか、悪の権化の代表が解任されたからか、Tarzan、Chovy、Viperを始めとした各個人のメカニクスの高さが爆発し、同じくメカニクスが高いG2 esports相手に圧倒した。
現世界王者のG2 esportsを上回ったGriffinは課題のBO5を克服することができれば、Worlds優勝も現実的になってくる。